CoCoICHI Year Spoon Project 2009 ……とはあんまり関係ない話

CoCOICH

激辛!夏風高校カレー部(いもうと付) (集英社スーパーダッシュ文庫)
スプーン当たった! O(≧▽≦)O

で、一見関係ない話ですが。

娯楽メディアでの商業創作と一番近い「商品」ってのは外食産業とアパレルだと思うんだ。
ベン・トー 1 サバの味噌煮290円 (スーパーダッシュ文庫)
図書館やTVやネットの無料コンテンツで済ませたり、自炊したりスーパーの惣菜で済ませたり、期末セールで買ったりすればごく安く済ませられるし実際多くの人がそうしている。誰もポップカルチャーに対してスポンサードしようなんて考えて金払ってないし、至高のメニューや究極のメニューを極めようとしてもの食ってないし、カリスマファッションデザイナーの作品性を理解してそれを着たりはしてないし。*1

で。それなのに何で商業創作は図書館とTVに駆逐されなかったんでしょうか?

TVみたいな古いコンテンツにはアナログ放送停止と一緒に滅んでもらうとしても。それが無くなった後に、作品に金を払う、総人口の内から見れば小数でしかない消費者に的確な商品情報を届けるためには、どうしたらいいのでしょうか。

ぼけらーっとTV見て、本と言えばライフハックの実用書とベストセラーしか読まないで、それでいて新聞を取ってるから情報強者でいられる、と思い込んでいられたような大多数の、その成れの果て、の動向なんてのは最初からどうでもいいんじゃないかな。

もちろん「他者の物語から自分の物語へ」という大波は巻き戻されませんから、舞台や書面や画面の向こうの「他者」の演じる物語、という形態は滅びるでしょう。
ヴェイスの盲点―クレギオン〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
でもそのかわり、ペーパーメディアから発し、コンピュータとネットワークという技術的手段を得て一気に広まった「ネットゲーム」という形態が、かつて*2の「複製芸術」にとって変わる。

ここで言う「ネットゲーム」とはモンスター倒して経験値稼ぐようなものに限らず、またチームで銃を撃ち合うものにも限らず、「ザ・ネット」そのものの、のこと。

ニコニコ動画に作品上げたりコメントつけたり、モバゲータウンで馴れ合ったり、そしてこのはてなでこんなくねくねした文を晒したりするのもみんな「ネットゲーム」。その別の名は「CGM」。つまり消費者が創造することを楽しむメディア。

そこで要求されるコンテンツはかつての複製芸術のような「あっち側で演じられる完成された物語」ではなくて、いまここでユーザーが創造することを支援し誘導し演出するもの。それはシステムでありシナリオでありイベントでありアイテムでありツールでありステータスであり、そして何物かを求める/求めさせるクエスト

さて、こんな未開拓の荒野に放り出された視聴者変じたプレイヤー達に、魅力的なコンテンツを提示するべきプロは今どこで何をやっているのでしょうか。

*1:もちろんそれをしていると「勘違い」している客は多いですけど

*2:と言うにはまだ滅びぐあいが「足りない」ですが