黒伯爵の砦

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グイン・サーガって演劇的ではあってもアニメ的ではないんだなぁ、とあらためて実感。

ラノベによくあるゲーム的ファンタジーって「シーン」がまずあってその中にキャラクターが居る、という感じだけれども、グイン・サーガの場合はまず人物ありきで、人物と人物が対話する書き割りの背景としてシーンがある、というか。なので人物が実際の情景の中に組み込まれると違和感が出てきて……まあ原作と比べると(モノローグも含めた)キャラクターの台詞が圧倒的に足りない、というあたりの問題もあるのだけれども。

これでまだ人物の細かい動きが付いていれば演劇にはなるのだろうけれどもリミテッドアニメでそれは期待できないし。TVアニメよりもむしろ MikuMikuDance の3Dアニメあたりで細かく動作付ける方が向いている題材なのかも。

あるいは実写。演技が大味でもどうにかなる作品だし。
闇の中の怨霊―グイン・サーガ(46) (ハヤカワ文庫JA)
で、最後にいよいよ紅の傭兵イシュトバーン登場。うーむ。なんかこう、自分的イメージとしてはもっと軽薄でかつ斜に構えた詐欺師っぽいものだったんですが、なんかちゃんとした冒険者っぽい。まともな英雄になっちゃいそうだ。今後、王になって行く定めの人物ですからある程度は大物っぽくなくては体裁が悪いかもしれないですけどね。