ベン・トーの帯

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さあ! みんな組織票/サクラでお気に入り作品を上位に入れるんだ!!
まあ冗談はともかく。
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ラノサイ杯で1位取ったくらいで売れるようになるならラジオガール・ウィズ・ジャミング*1は今ごろTVアニメ化されてるよねー。

ラノサイ杯よかよっぽどしっかりとした方式で開催されてる、「このライトノベルがすごい」と並んでいるから尚更かも(汗

集英社SD文庫「ベン・トー3」の帯に「ライトノベルサイト杯1位!」と宣伝文が掲載 - 平和の温故知新@はてな

いや「ライトノベル」の範囲を勝手に決め付けてる*2ような代物よりもラノサイ杯の方がよほどしっかりした方式でやられてますよ。投票も全部オープン。怪しい票も「怪しい票」のままオープン。なので見るほうで補正して見ることができるわけで。

ショーバイでやってるところがリソース割けるのはあたりまえ。ラノサイ杯はてなという既存のシステム(+ちょっとのWebサービス)を上手く使って個人サイトでもそれに比類するものを作っている素晴らしい企画だと思いますよ。

あとは、既存の商業ベースのランキングのような「出版日」を基準にするのではなく、個々の投票者の「読書日」を基準に投票するようにすれば本当の「ライトノベルサイト」杯になれると思う……とは個人的な要望ですが。

データは独り歩きする - 一本足の蛸

しかしながら、結果表示について順位付けの形をとっている以上、あたかもランク付けが目的であるかのような仕方で利用するケースが出てくるのは仕方がない。これは運営者がいかに自戒しようが避けようがない。

データは独り歩きする - 一本足の蛸

余談

当サイトはこれまでラノサイ杯には一度も参加したことがなく、今後も参加する予定はないが、それはラノベの序列化への反発によるものではない。単に、読書量が少なく、評価に自信がないため自己規制しているだけだ。別に各作品の優劣を決定付けること自体は差し支えないと考えている。誤解のないよう、念のため書き添えておきます。

データは独り歩きする - 一本足の蛸

別段、識者が広い見識を元に良作を選出するような「文学賞」じゃないんだから自分が読んだ中から押したいものを並べればいいだけじゃないのかな。

というか、正にそういう 読書量が少なく、評価に自信がない という考え方自体が あたかもランク付けが目的 という使用方を正当化させてしまっている(つまりこれに投票している人々が「読書量が多く、自信を持って評価している」というふうに自身で評価してしまっているわけで)ような気がする。

ど素人たちの独断と偏見で並べられたのを「ネタとして集計してみた」だけ、という状況があるならば ランク付けが目的 という用法をナンセンス*3にしてしまえるわけですから。

酔泳ブログ~作家を目指して へら浮子 (酔泳ブログ~作家を目指して へら浮子)

 でもそうやって手軽な広報手段に頼っていたら、そのうちに必ず質にまで影響が出てくる…というかもうその手の傾向は始まっている。
 簡単に釣れる魚のためにエサに手間をかける人間はいないぜ?

酔泳ブログ~作家を目指して へら浮子

ラノサイ杯で1位を取るという事そのものが「半年間に出版されたライトノベル(と分類されないでもない何か)の新規/既存で一つずつ」という狭き門ですから、ぜんぜん「手軽」じゃないでしょう。*4

「このライトノベルがすごい」の方だったら出版社*5の思惑で投票する人(とその票のウエイト)や投票作品の範囲を使って誘導することもできるでしょうけれども、ラノサイ杯はそこらへんオープンですから全ての投票者/出版社に公平ですし。*6

CGMは「万人にオープン」である限りにおいて、そういう「お手軽バズ」すらインフレを起こして無意味にしてしまえるわけ*7で。むしろ「もっとバズを! より多くのバズを!!」というのが正しい対処法。そもそも訓練されたネットワーカがいくらスルーしてみせたところで、何も考えない新参さんの方が常に圧倒的に数多いわけだから無意味。*8

てなわけで。

ライトノベル読んでる人もライトノベルと強弁すれば言えないこともないものしか読んでない人も、独断と偏見でもってどんどんラノサイ杯に参加すればいいと思う。

結果に意味はないけれども、参加することには意義あるわけだしね。

*1:作者は今どこに……。

*2:確かあっちはノベライズ不可とかでしょ?

*3:つまり「信じる方がバカ」

*4:もちろん手間(作品の質)がかけてあれば釣れる、というもんでもないのは過去の投票結果を見ても明らかではありますが

*5:もちろん宝島社

*6:もちろん「誘導不能」と言っているわけではなくて、誘導しようとすることに障壁が無いのでバタフライ効果的意味で行き着く先が読めない、という話

*7:はてなブックマークの賞味期限の短さといったら……

*8:そしてライトノベルというのはそういう「大衆」がターゲット