稲朽深弦の調停生活

幻獣辞典 (晶文社クラシックス)

 話がずれました。ともかく、そうして引っ張ってきた幻獣は基本的に原典となる設定に近い形で描いていますが、中には僕の独自解釈による描写もあります。なので、この作品に登場する幻獣が気になった方は、他のしっかりした文献を調べることをお勧めします。特にここで登場する幻獣は、外見はともかく内面はかなりあれですので。
 でも世の中にはナイアルラトホテプを美少女化してる作品もあるぐらいだし、大丈夫だよね!オルキヌス2 稲朽深弦の調停生活 (GA文庫)
あとがきという名の懺悔室 (p312)

アレのことかあぁぁっwww
神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS 4 (GA文庫)

今過去の記録を調べてますけど、この『這いよれニャル子さん2』はクリムゾンシリーズ以外で初めてランキングに載ったGA文庫作品じゃないか?

となるとこの作品の著者『逢空万太先生』は、榊一郎先生に継ぐGA文庫の看板作家となるわけですねww

ライトノベル愛好会『ラノベ売り上げランキング』2009年7月27日付け - ceeda日記 本館

ポリフォニカキネティックノベル由来のものだから、アレGA文庫オリジナルでの初のヒットシリーズになってしまうわけで。そんな怪物とネタがかぶって同時デビュー(そして2巻までも同時発売)*1というのも相手が悪い。*2

まあ同じく公務員エージェント物ではありますがアレはすっかりダーティペア。こちらみたく平和(?)ではないですし。ネタ(邪神と幻獣)かぶりはともかく話自体は正反対。相乗効果で共に人気となって欲しいところ。
オルキヌス 稲朽深弦の調停生活 (GA文庫)
……しかしこっちは色気が絶望的に不足してるんですよね。主人公は男女だし相方は美人だけど着ぐるみだし。もっともアレだって真のヒロインは主人公の少年の方だけど……しかしこっちでの同ポジションは脳筋ケンタウロスか。メジャーへの道は遠い。*3

とまあ名状しがたきアレとの比較はさておき。

用意周到な展開と、その全てをひっくり返すような脱力系のオチは前巻から更に磨きがかかり新人離れした技量。主人公の調停員としての成長も見えて微笑ましいです。彼女にはこの調子でアレに乱入してナイアルラトホテプとクトゥグアの因縁の方も調停して欲しいところ。殺す気か。
お隣の魔法使い 永遠は三つめの願い (GA文庫)
……いやまあ。アレと比べたりしなければGA文庫標準の地味なファンタジーとして楽しめる作品なので、そういうの好きな人にはお勧めですよ。

*1:今回は空を飛んで……までかぶってるし

*2:色々な意味で

*3:そんな部分でメジャー/マイナーが決まってしまうラノベ界ってどうよ、という気がしないでもないけど