Turandot after school
- 作者: みかづき紅月,有子瑶一
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2009/04/20
- メディア: 文庫
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(一迅社文庫での)前作『ぶよぶよカルテット』がちょうど同じ、過去に確執のあるヒロイン2人を音楽活動を通じて主人公がとりもつ、という構造で、これはそれのリメイクとも言えるもの*2なのですが。
『ぶよぶよカルテット』では「ステロタイプな天才」*3で済ませていたものが、今回はヒロインの性格の激烈さだけで通しています。*4
『ぶよぶよカルテット』はラノベ的ウケは良いタイプの設定/作劇でしたが「出来はよいけどそれだけ」な感じでコンパクトな良作の風情。対して『放課後トゥーランドット』はヒロインの自己探求が作者の自己探求と重なり、それが「作中作」たるオペラ『トゥーランドット』の作成という物語自体のプロットとも重なって……。
『ぶよぶよカルテット』は読みたい作品で、『放課後トゥーランドット』は書きたい作品、みたいなイメージを受けました。
『ぶよぶよカルテット』より書き方は荒くなってしまいましたが、より心に来て。
続編も出るみたいですし、今後にも期待。