戦争だ

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正月はけっきょく本読んでるだけだった。

ガザ地区ではリアル戦争だけども、こちらは本でバーチャル戦争。いい身分ですよね。*1

覇 信長記11 (ワニノベルス)

覇 信長記11 (ワニノベルス)

バルチック艦隊―日本海海戦までの航跡 (中公新書)
戦国時代+αの技術レベルで遂に日露戦争ですよ。史実の日露戦争では、帝国陸軍がロシアのいつものパターンに順調にはまりひきづりこまれ攻勢終末に達したちょうど、のあたりでロシア海軍の大間抜けな自滅*2がおこり辛勝*3したわけですが。こちらの日露戦争は……。

理由が「真田幸村織田幸村凄い」で全て済まされてしまうのはアレだけれども、ありがちな「未来からの入れ知恵」で済ませずに「正解」を選ばせるには誰かしらを奇跡の演出者にしないと話としての説得力が無くなるわけですから、そこらへんは仕方がないですか。

しかしこれで日本は(史実で言えば)ソ連の立場にまで影響力が増大。そしてこの時代(アメリカ合衆国はないけれども)ヨーロッパはハプスブルク家(イスパニア神聖ローマ帝国)対大陸同盟(フランス、イングランド、オランダ、スウェーデンデンマーク)と、(二つの)世界大戦の頃の同盟/枢軸国連合国と同様の構図。日本はそれにどう関わって行くのか。

ところでこのシリーズ、いつまで『信長記』なんでしょうね。そろそろ『幸村記』ですら辛くなりそうな展開なんですが。

第零艦隊破戒録 (ジョイ・ノベルス)

第零艦隊破戒録 (ジョイ・ノベルス)

第零艦隊血風録 (3) (ジョイ・ノベルス SIMULATION)
名前は新シリーズだけど普通に『第零艦隊血風録』3巻の続き。海上保安庁*4アメリ沿岸警備隊、といういかにも色物な設定のわりにはごく普通の細かい IF を積み重ねる異史もの。今巻の目玉はやはり

辻政信 & ケニブ族 吶喊

に尽きますね。辻中佐すげーwww グライダー戦車とか目じゃない色物さ。まあ本当のところはあれだけ色々とペナルティーを付けられた英軍があれだけがんばれるという方を賞賛するべきなんでしょうが、元がなにせインパール作戦ですからあれくらい英軍にハンディを与えないと日本は勝てないでしょうしねぇ。

ところで、吉田親司氏のいつものパターン「吶喊主人公&スカシ系サポート役」ですが、吶喊は辻タンとして後者のスカシ系の位置に南雲忠一(元)指令長官が来るとは意外でした。太平洋戦争物では定番の吶喊オヤジ、ウィリアム・ハルゼーにバシッと突っ込む様、イカス。

……代わりに主人公役として用意した二人のオリキャラがすっかり解説者と化しているのはアレだけど。

ドンこい! (ジグザグノベルズ)

ドンこい! (ジグザグノベルズ)

読むものなくて、積み放置しておいた(今は亡き)ZIGZAG NOVELS のこれに手を付けましたよ。

……ああ、夏緑だ。いつも通りの夏緑だ。人の話を聞かないヒロイン達と、どうみてもヒロイン役な主人公。殺すの殺されるのなシリアス展開なのにやっている事は漫才。理系作家なはずなのに理系な突っ込み所満載*5なのとか、あとがきが設定解説で埋まってるとか。ああ、いつもの夏緑。癒されるな。
ぷいぷい〈10!〉 (MF文庫J)
途中で止めちゃった『ぷいぷい!』も続きを読もうかな。なんか最新刊はカレーらしいし。

*1:あそこはいずれにしろ……だから戦闘起こってから言うのはなんだけど。しかしアメリカとイスラエル、マジ滅びてくれないかな。まあアメリカの方はあのポピュリストがコケれば四分五裂だろうけども。

*2:逆パターンの「帝国海軍がバルチック海に進行」だったら同様に自滅してたろうし

*3:むしろ完敗していたら防衛線が対馬海峡まで下がり日本の歴史的領域にまで後退したでしょうから、以後の思い上がった軍の暴走もなく「東洋の中小国」に戻れたわけで。「辛勝は完敗より悪い」という例かも。

*4:相当品

*5:というほど今回は多くはないか