毎日新聞オワッタな*1

アクメツ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 19日朝刊「ネットに犯行示唆?」の見出しと記事を掲載しましたが、書き込みがあった時刻は事件前ではなく、事件の報道後でした。おわびして訂正します。

 ネット上のサイト「フリー百科事典・ウィキペディア」に犯行示唆と受け取れる書き込みをしたとする人物が19日「たいへんなご迷惑をかけました。私の書き込みは事件後です」との文書を同サイト内に掲載しました。

http://mainichi.jp/select/jiken/20081119/etc/owabi.html
参考
ノート:社会保険庁長官 - Wikipedia

自分に都合のいいとこだけ取り出して正当化するのはマスコミの常態とはいえこれはひどい

倫理面の非道さはさておき。報道の信頼性というマスコミ唯一の存在意義について。

 「ウィキペディア」に表示される更新日時は設定を変えない場合、自動的に日本時間より9時間遅れとなる「協定世界時(UTC)」になります。書き込み日時は11月18日午後0時27〜32分でしたが、UTC表記のため実際には9時間後、事件報道直後の午後9時半前後でした。本紙記者はその事実を把握しないまま記事にしました。

http://mainichi.jp/select/jiken/20081119/etc/owabi.html

日本時間と UTC の差も配慮しない記者はネットから取材する資格もないからクビにするべき、というのはともかくとして。そもそもネット上の記事の日時なんてどうにでも変更できるもの*1だよね? Wikipedia はその点については信頼性があるサイトだとは思うけれども*2基本的にはサイト運営側の「おぼえがき」程度の信頼性しかないもの。なので記者が実際にその時間以前に書き込みされているのを確認しているのでないかぎりは報道ソースとして信用してはいけないはず。つまりこれは毎日新聞が「ジャーナリストとしての基本ができていなかった」というだけの話。

こうやってマスコミは滅んで行くのでしょうね。他との競争以前の、自身の質の低下によって。

*1:この記事にしたところで「最初に何か書き込んだ時間」を元に時間(13:23)が表示されているのであって、現在の記事が最初からのものか(この注記みたく)後から追加されたものかの区別はつかないわけだし

*2:もちろん UTC であるのも知らなかった件の記者にはそんな判断できるわけはないですが